医学生時代の話:医学部の学生層、入試科目、医学部での勉強
医学部の学生層はどんな感じ?
医学部に入学すると色々な層の学生がいるとわかります。
現役から2浪までは高校生からの延長というイメージですが、3浪以上や再受験の人はかなり大人びて見えるものです。
かつて話題になりましたが、私の通っていた大学は多浪生と言われる主に3浪以上の学生や再受験生には優しく、全体の40%程度を占めていたかもしれません。
私自身、浪人が決まった時は“人生の敗者”になった錯覚に陥りましたが、いざ大学に入ってみると周りは年上ばかりで思いの外安心したものでした。
選択科目による差はあるか?
医学部は入学してみれば文系の要素がかなり強いですが、入学試験の際には理科系であり理科2科目(物理、化学、生物の3科目から2つ選ぶ)を履修する大学がほとんどです。
私は物理と化学を選んでいましたが、物理・化学もしくは化学・生物を履修したパターンで半分半分という感じでした。
正直にいえば、大学1年生までは生物選択の方が有利と言われています。高校生物で習う内容が何だかんだで医学部で習う専門科目と被っているからです。
とはいえ、学年が上がるにつれてその差は無くなっていく印象です。と言いますか、学年が上がれば高校とは全く違うことを習うので、そこに対応できるかが勝負の分かれ目?になります。ですので、結論から言えば医学部はとにかく入ってしまえば良いのです。もちろん、正攻法でしっかり入学してくださいね(笑)
どんな勉強をするのか?
医学部は6年制をとっており、大学にもよりますが1年生から3年生くらいまで教養・基礎科目を履修し、4年生以降に実際の病気について詳しく講義があります。このため1-2年生くらいまでを低学年と見なすことが多いような気がします。
私が医学部生だったころは大らかで、1年生のほとんどが教養科目というものでした。教養科目というのは、英語(英会話を含む)、数学、文学といった高校の科目の延長線上のものから外国語、法律学、倫理学、その他の選択科目(文化学、心理学など)と大学生としての教養をつける?ことを目的にした講義のことです。他学部とも共通する科目なので、他学部と合同で講義を受けることもあります。このため、サボろうと思えば簡単にサボれるので1年生の時は講義に全然来ないヤツがちらほらいました。
これらの科目ははっきり言って医学とはあまり関連性がありません。医師になって実際に役立ったと思うのは英語くらいでしょうか。少なくとも、私はドイツ語を履修していましたが、真面目に勉強しなかったので挨拶の一言さえ忘れてしまったくらいです。
こんな感じで、少なくとも私がいた当時、1年生のうちは穏やかに過ごしていました。今は情報量が非常に増えてしまい、教養科目はほとんど無くなってしまったと聞いています。勉強することは大事なのですが、あの時のゆったりした感じが無くなってしまったのは少し寂しい気持ちがしますね。