在宅医療とは
みなさんは在宅医療と聞いて何を想像しますか?
身近な人で在宅医療を利用している人はいますか?
漫画『三丁目の夕日』でスクーターに乗った医師が各家庭に診察へ行き、診察をするというシーンがあります。この漫画の時代背景は昭和30年代を想定しており、今から70年以上前から、ご自宅へ伺い診察するというスタイルはありました(実際はもっと古くからありますが)。
現在は世界的にも類を見ないスピードで少子高齢化が進み、医療は必要だけど病院やクリニックへ行くことが難しい患者さんが爆発的に増加しています。そういった時代背景や診療報酬が比較的良いことから在宅医療を行う医師や在宅医療専門のクリニックが近年は増加傾向です。
どんな人が在宅医療の対象になるの?
ではどんな人が在宅医療に適応となるでしょう?
一番簡単な定義は「自分一人で医療機関に通院できない人」です。
具体的な例を挙げれば下記のようになります。
・膝や腰が痛くて階段昇降が大変で介助が必要な方
・認知症がひどく一人で外へ出れば迷子になってしまう方
・高齢による衰弱でそもそも動くこと自体が難しい方
・不慮の事故、怪我や病気で脳神経・脊髄に障害があり歩行が困難・できない方
・その他の様々な事情で付き添いが無いと外に出られない方
こう考えれば、現在後期高齢者(75歳以上)と定義される方の多くが該当するような気もしなくはありません。そして意外な事実ですが、今の高齢者やご家族の方は自分や家族が在宅医療の適応になることを知らないことが多いです。これは純粋に知らなかった方から、認知機能が低下しており病識が欠如しているということも要因です。
まずは在宅医療というものがあると知ること、もし疑問があれば必ず身近に誰か知っている人がいます。かかりつけ医でも良いですし、それこそ近所のご友人で自分や家族が在宅医療を受けている場合もあるでしょう。
結構便利な制度であり、今後も普及していくと良いと思っています。